「MODO BASS」レビュー


IK Multimedia「MODO BASS」がリリースされましたので、さっそく試してみました。

こうして同じフレーズでいくつかのベース音源を聴き比べると、特徴が如実に表れます。「MODO BASS」の、果てしなく自然なピッチベンド、しゃくりあげるときの弦の震えのリアルさは、ほかの音源では代替できない“気持ち良さ”でしょう。動画には載せていませんが、モコモコしていて可愛い音がする(笑)Violin Bass(Karl Höfner 500-1。ポール・マッカートニー氏の愛器としておなじみ)が、個人的にはツボです。

ところで、ベースに欠かせない“しっかりした芯のあるサウンド”というのは、PCM音源の得意とするところではありますが、サンプリングの過程で空気の振動感がバラけてしまい、「なんだかDの音だけ雰囲気が違ってヌケが悪い」ということがままあります。その点、この「MODO BASS」はフィジカル・モデリング音源ですので、響きの雰囲気が一切ブレません。雰囲気をブレさせずに、人間らしい暴れ気味のサウンドを紡いでくれます。言い換えるならば、安定的に不安定な音を出す、まるで大宇宙のような音源です(大袈裟)。そんなこんなで、エレクトリック・ベースに限れば、ベース神として崇め奉られているSpectrasonics「Trilian」と比べても引けを取らないのでは、と僕は感じました。

残念なのは(リリースされたばかりなので仕方のないところでしょうが)、左チャンネルからしか音が出なかったり(バスで対処しましょう)、書き出し時に冒頭が切れたり(実時間レンダリングで解消されます)、パラメータをいじるとパチパチとノイズが入ったりする点です。すぐに修正パッチが配られるといいなぁ。

 

さて、「MODO BASS」とは直接関係ないのですが、各社のインストール・サポート・ツールの使い勝手をまとめてみました。どこも“音源のインストールは面倒くさい”というイメージを、頑張って払拭しようとしておられますぞ。

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IK Multimediaは「Authorization Manager」を使います。垢抜けないUIにシリアル・ナンバーをブチ込むと、オーサライズ(使用マシンのDB登録)が完了し、製品ダウンロードがはじまる、という仕組み。やや手間がかかるものの、こんなものを手間と言うのは贅沢じゃ! 昔なんてなあ……(老害)。

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Native Instrumentsは「Native Access」によって、完全自動インストールを実現しました。[INSTALL ALL]のボタンを押下するだけで、「あなたが買った製品は、コレとコレとコレだから、最新版をインストールしておくよ!」ってなモンです。素晴らしく快適!

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Wavesは「Waves Central」。云十万円の価値があるソフトウェア群を扱うため、やたら柔軟で気の利いたシステムになっています。活きの良いデータが、テルアビブ・ヤッファから直送されているんだ、と思うと、なんだか胸が熱くなります。そういえば、イスラエルの若者が“兵役逃れ”に用いるもっともポピュラーな手段は、死ぬ気でプログラムをマスターすること、なのだそうです(ゲームのツールを売り込むため奥さまと来日されていた青年から伺いました)。そりゃ、良いソフトウェアが作られるわけです。

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Cakewalkは「Command Center」を使います。「Native Access」の次くらいに楽チンです。ちゃっかりデモ製品を売り込んでくるあたりは、商魂たくましいですね。

それでは楽しいDTMライフを!

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