東急東横線を中目黒駅で下車し、正面改札を左右に折れずそのまままっすぐ進むと、ほどなく目黒川に突き当たります。
その目黒川の両サイドには、およそ800本のソメイヨシノが4kmに渡って並んでおり、桜が咲く頃になると、ピンク色の雲のトンネルをおだやかな風が通り抜けているような、幻想的な風景を楽しめます。
私が撮影に訪れたときは、桜はほぼ満開で、いつもならば近隣の商店街による屋台/露店が大いににぎわっているはずでした。
“はずでした”というのも、世はちょうど感染症による自粛ムードが高まりを見せていた時期でして、「遠巻きに桜を楽しむぶんにはいいけれど、ドンチャン騒ぎで浮かれるのは来年にしようね……」という空気が都心一帯を覆っていたように記憶しています。
私自身も、マスクや眼鏡を装着したうえで、ソーシャル・ディスタンスを強く意識しながら撮影をいたしました。
また桜が咲く頃には、もう少し明るい話題が増えていることを願ってやみません。